入学者数が定員に届かない「定員割れ」の私立大が、今春は316校と昨年度より38校減った。定員割れ私大は全体の53・2%で、昨年度より6・0ポイント低い。改善は5年ぶり。
日本私立学校振興・共済事業団が8日、回答のあった594校の結果を集計して発表した。担当者は、18歳人口が2・7万人増えたほか、制度改正で国の給付型奨学金などの対象も広がり、「4年制大学を目指す人が増えた可能性がある」とする。
学生募集をやめた大学もあり、入学定員は昨年度より1114人少ない50万2755人。一方、入学者数は1万6107人多い51万839人だった。
定員に対する入学者数の割合を示す入学定員充足率も、私大全体では2年連続で100%を割っていたが、今年度は101・61%だった。だが、定員を満たしたのは大都市周辺の大規模大が多く、地方の小規模大を中心に状況はなお厳しい。
定員割れとなった私立短大も…